【HHM(第6回批評祭)参加作品】田中宏輔はクマのプーさんのミツをなめたか?/こひもともひこ
 
ということです。私は引用元の情報文を連ねて書き出しましたが、これは、見た目の混雑具合を増幅させてみるためにワザと行いました。こうすると余計に、自分が知っているところにだけ目が留まる。すると、どうでしょう、ここに挙げられている書物をまったく読んだことのない人でも『クマのプーさん』という言葉には目が留まっているのではないでしょうか。それがこの作品の背景を形作っているといってもいいでしょう。

題名に「Pooh」という表記があり、作中にも頻繁に出てくるクマのプーさん。この作品を最初に読んだとき、みなさんは、プーさんが歩きながらいろんな物事に出会っている風景を思い浮かべたのではないでしょうか。多くの人
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