【HHM(第6回批評祭)参加作品】田中宏輔はクマのプーさんのミツをなめたか?/こひもともひこ
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こんどは引用元を書いた情報文のみを書き出してみました。一見すれば分かるように、引用文を連ねて書き出しています。では、われわれはこの引用元のみの文を「読んだ」でしょうか? それとも「見た」でしょうか?
答えは「見た」です。
われわれは、このような情報のみの文章を目にするとき、文面を「読む」のではなく、「見る」のが普通です。電話帳を読む人は、普通はいません。辞書も、知りたい単語を見つけるという意味では「見る」という行為をしたあとに、見つけた単語の内容を「読む」。
「見る」ことにはある特徴があります。それは、自分の知っている情報と一致するものに反応する、とい
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