あずきの恋人 (連載?)/たま
教室はやってないから、たぶん、場所ちがいだと思いますよ。」
そんなの、うそだ!
「おじさん、どうしてそんなうそつくの!」
「えっ? そ、そんな……、うそじゃないって。ほら、これね、うちとこのパンフレット……、ここにね、毎週月よう日は休館日って、書いてあるでしょう。ね……?」
わたしはおじさんの言うことが信じられなかった。なんだか、すごく悲しくて、くやしくて、ここにいたら泣いちゃいそうだったから、だまって事務所をでたけれど、自転車置き場にもどって、三階の窓をみあげたら、やっぱし、涙がでてきちゃった。
わたしはそのまま、まっすぐ家に帰れなかった。
猫又木山団地の公園のベンチにす
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