あずきの恋人 (連載?)/たま
 
たしかに、部屋のなかにはエアコンも、扇風機もみあたらなかった。
「あの……。」
「なんだい? 言ってごらん。あたしに遠慮しなくてもいいよ。」
「鈴木さんって……、ほんとうに木星から来たんですか?」
「ぐっ、ふっふっふっ……、そうかい、あずきちゃんはまだ、あたしのことが信用できないんだね。」
「だって、そんなの無理よ。わたし、もう、こどもじゃないの。」
「あー、それはわかってるよ。だから、あたしはね、あずきちゃんなら信じてもらえると思って、なにもかも話すつもりでいるんだよ。」
 そうだ……。鈴木さんだったら、外山先生のことを知ってるかもしれない……。
「ねぇ、鈴木さん、あたし、外山先
[次のページ]
戻る   Point(13)