趣味について、または詩について/まーつん
 
び、悲しみ、怒り、といった一連の感情だ(しかしこうやって主だった感情の種類を書き並べてみると、その呼び名の、なんて凡庸で月並みなレッテルであることだろう!)。

 そういえば、以前ある書き手が、こんなことを言っていた。゛感性とか感情とかいう言葉は大体の場合努力不足の言い訳に使われる゛、と。多分その通りだろう。ある意味、努力と感情とは、言葉と暴力の関係に似ている。体が大きく、力あるものにとって、異議を唱える相手を黙らせるのに腕力ほど手頃な手段はないだろう。だがそれを是としない人たちは、言葉で相手を説得しようとする。
 
 感情とは、誰もが持っているものだ。だが言葉は、その質と量は、使い手の゛
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