仕事/ブライアン
一緒にお酒を飲んでいた。父はビールなんかまずいだけだ、と言った。じゃあ、なぜ飲むのか尋ねる。気休めだ、と父は答えた。
友人は窓を開け、大声で何か叫んだ。近所から苦情が来た。酔っぱらって外に出た。車の通らない道に仰向けに寝た。星が無数にあった。初恋の子が隣に寝転んだ。彼女の息が頬に触れる。星が、気持ち悪い、と彼女は言った。遠くで手に届かない星なのに、気持ち悪いほど無数に空には散らばっていた。
梅田駅に着いた。乗客が一気にホームへ降りる。階段を下り、改札を抜けホテルへ向かう。途中に観覧車がある。その下には若い男女が笑い声をたてている。信号の色が変わり、横断歩道に人が歩き出す。観覧車を照らす
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