加害者と被害者/桐ヶ谷忍
 
が絶対に正しいと信じて
疑わないのだ。
祈っていれば正しいのか。
過去は過去、今の自分達は子に幸せになってほしいと日夜
祈っているから、正しい親だと思っているのか。
自分達の過去を悔いてはいるが、悔いても「仕方ない」ので
祈っていれば、いずれ親の気持ちを理解してくれるだろうと
思っているのだ。
なんというドリーマー。楽しい空想を現実にしようとして
出来ない理由を私のせいにして、自分達は高みの席から
嘆いている。

主人よ、私はそれでもやはり加害者なのだろうか。
今一度問う。
被害者とは誰か。加害者とは誰か。
あなたは答えるだろう。
君も
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