シネマレビュー「父と暮らせば」(ネタバレあります)/そらの珊瑚
いでいる美津江。
人を好きになっていいんだよ。
幸せになっていいんだよ。
父親にそう言ってもらって、一歩を踏み出すために背中を押してもらいたかったに違いない。
それはまた、父の願いでもあるでしょう。
この映画のセリフは広島弁で語られています。それが、なんともぶっきらぼうのようでいて、正直で温かみのある味わいなのです。まさに方言の持つ魅力を知っておられた井上ひさし氏の作品だと感じました。(氏の書かれた「雨」という舞台作品はそれは素敵な東北弁のセリフで描かれていました)無性に広島弁で何かを書きたくなり、実際「盆にぎわい」という詩を書いてしまったほどです。
見終わった後、父と暮らせば
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