8/14/はるな
たし、愛していないと思う時期もあって、でも今は、両親からは愛されていたし(人それぞれの愛の解釈の違いというもの)、たくさんの親切を受けていたことを知っている。
知っているけれども、思い出せないし、まして理解できはしないので、やっぱり、わたしは、そのすべてがくらりと憎くって、立ちすくんでしまう。そして、立ちすくんでいると、夫がやってきて手を握ってくれる。どうした、熱中症か、お茶飲んだか。
わたしはきっと、物事を理解する過程にいるのだ。
いまはちょうど、苦しくて、憎い時期なのだ。そしてその苦しみや憎しみを味わうしかない。時間はなかなか進まない。でもある種の物事は、そのようにしてしか理解するこ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)