8/14/はるな
 
ることはできない。そうしてこの時期が終われば、この苦しさや、憎しみは二度と思い出すことができない。理解できないと思ったことさえも思い出さない。

でもわたしは、まだそれを理解していないし、苦しみを苦しみきっていない。
もしかしたら死ぬまでの間に理解しきれないかもしれないし、来週にはすっかり理解して忘れてしまっているかもしれない。そう、偉大なのは、忘れるということだ。
多くの物事を、忘れることで、理解してきたし、あきらめてきたし、生き延びてきた。忘れるということは、生きのびるということでした。そしてそのことがいま、呪いのようにまとわりついて、世界のすべてを憎むような、あたらしい気持ちをわたしにもたらしている。


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