最終考察あさき 前夜祭 -幸せを謳う詩-/只野亜峰
 
ね。まぁ、二股なんてするもんじゃないですね!

(4)弔いの灯

 二通りの考えができます。先ずは夫の不在から考えて夫の弔い、そして夫ではない誰かの弔いを夫のものと思い込んでいるケース。後者の場合ですと実際には生きて他の女性の下へと向かった夫の不在を夫の死として受け入れた記憶の喪失があったと考えられますね。では、実際に弔われているのは誰なのか。これにも二通りの考えができます。一つは円も縁も無い他人の弔いを夫のものと勘違いしたケース。そしてもう一つが前述の娘の場合ですね。僕はこれが本命なんじゃないかと踏んでいるのですが、娘の存在自体がわりと思いつき一発芸みたいなところがありますので根拠となる
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