最終考察あさき 前夜祭 -幸せを謳う詩-/只野亜峰
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とはいえ、「この子の七つのお祝いに」はあさきシリーズの中でも最上級のダンジョンであると言って良いでしょう。いくらラブリーチャーミングな墓荒らしの私としましても相手が古墳だのピラミッドだのとなると普段の385倍は気合を入れていかないといけません。なにせこのあさきという化物は歌詞の大半が暗喩で描かれている上に、その比喩で一枚の絵を描いてしまうというブルシットなナマモノです。先ずはウォーミングアップからいきましょう。
――折り鶴は木の葉 風に揺れ 傾く
――訪いた 影を延ばしながら
ここで語られる「折り鶴」というのは「願い」の象徴と読み解くべきで、それが風に揺れ
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