当方滅亡/……とある蛙
今日は風が強いのでティラノザウルスは巣に閉じこもったきっり外に出ようとはしない。風が身にしみるのだ。ただひたすら蹲っている毎日。彼はハンターだが最近とんと獲物に遭遇したことがない。もちろん空腹で仕方がない。最近は風当たりが強く風が冷たいだけでなく、陽射しが弱く、寒さについウトウトしてしまう。いくらか羽は生えているが、到底この寒さを我慢するには足りない。悪いことに若いときからに肉しか食べないので痛風を患っているのだ。血の滴った赤身肉ばかり食べていた因果だ。群れから外れて女房を見つけることもできず、しかも空腹。生きている希望が何も見つからない状態で彼は蹲っている。誰が悪いの彼が悪いのかという考えはトン
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