智慧の実スケープゴート説/salco
 
かるのちは神と人間との契約話が延々と展開する。
 ギヴ&テイク、ギヴ&テイク、エトセトラまでギヴ&テイク。人間の知力をひとまず棚上げして、ひたぶるに上意下達は試練、
伺候上奏は忠誠という形で、その主従関係の強化が図られるのである。
 ― そんな所業を働くとこんな天罰が下る
 ― このように拝み倒せば執行猶予される
 
 これもにんげん自らアタマを酷使して絞り出した定理だ(何故なら落雷で死ぬのが特段の背徳者でないのは恐らく古今東西変わら
ず、たまたま海岸やゴルフコースで突出していたのを傲慢の罪とするのは「解釈」でしかない)。しかしこのように主の意向を詳述
する事で、却って絶大の不可知
[次のページ]
戻る   Point(3)