反転した世界ーーー夢/yamadahifumi
。
「数えられないんだ。この世界の、君達が使っている数字では。まあ、井戸の中の蛙には井戸の外が見ることはできないと言えば分かって貰えるかな?」
「わかりません」
と僕は返した。
「・・・まあ、いいさ。そのうち、君もわかるようになる。君も遊星と遊星の間を・・・・・まあ、そういう運命になるってことさ」
そう言って男はシルクハットを被りなおした。
「話を続けよう。この世界とは別の世界がある。それを君は知っているね?」
「はい」
と僕は答えた。なぜだか知っているような気がしたからだ。
「それは君の古い記憶が覚えているからだ。人間にはまだまだ神秘的な可能性が残されている
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