白痴王の湖/和田カマリ
バタつかせ、視界に入る白鳥達を次から次へと犯しまくった。
バリバリ
バリバリ
いくら突っ込んでも、破れるのは卵の殻ばかり。
死ぬまで処女を抱けないと言う、俺に懸かっている呪いの方が、悪魔との契約よりも、何倍も強力だったのだ。それはあえて、人から鳥へランクを下げたとしても、変わり様のない事実。俺のした事は単に、湖の富栄養化を促進しただけ、とんだ触媒野郎だ。
クレーマーでもない俺、悪魔の頭蓋骨に対し、契約違反をかたにゴジャゴジャ言う気はさらさらなかった。なんかもうどうでも良くなって、長い首を羽根に納め、深い眠りに落ちて行った。
「総理、総理、御答弁を。」
執事のような老鳥
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