日記(/0115)/はるな
 
、あるいは、悪いとしたらいつもわたし自身です。

夫が寝ています。やすらかな寝息。ほんとうに、天真爛漫に眠るひとだ。夫の寝息は、わたしを信じられないほど幸福な場所へ運ぶ。いつも、途方もなく遠く、夢みたいな、でもそれでいてはっきりと現実的な幸福。そんな場所があるとは知らなかった。でもそれと、わたしがわたしの体を切り刻むことは、何の関係もないのだ。幸福は、都合の良い治療薬ではない。幸福は幸福としてそこにあり、わたしはそれを感じることができるが、それはわたしの問題を解決しない。

なぜならわたしが不幸であったことはないからです。思えばそうでした。わたしは不幸だから問題を抱えているわけではないし、
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