メラカトレへの撹拌/
 
さくあくびをした
 本質の二枚舌になってしまったからには
 すべて嘘でなければならないからだ

 女の子たちは飽きずにまだ立方体だった
 頭に被っているやつさえいやがる
 喪に服しているわけではない
 彼女の口はどこにだってある」

 それは例えば脹脛の裏側なのかもしれないし、ローファーの裏にでも隠しているのかもしれない。あるいは大事に置いたベビードールの香水の瓶の蓋の内側面にか、わからない、それとも単純にその立方体の中に幾重にも口が並んでいるのか、わからない、もしかしたらこいびとの舌の付け根にそっと寄生させているのか、わからない、実はたばこを吸っていてその箱のしあわせ煙草のフィ
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