きみの名は/あまね
 
やさしい光の数々は レントの風に乗って 
流れていきます 
どこへ向かうのか 知ることはできないけれど 
きっと幸福があると推測するので 
ぼくはこの身を任せて 光と一緒に 
流れていこうと思います 
ときおりいっそう光を強める 
七色の花のひとがもつ 
悲しみと慈しみと一緒に流れていきます 
ぬくもりの日も こごえる日も 
あくまで等価値なのであって 
世界はどこまでも澄みきっています 
好き嫌いばかり言っては 
わざと穢れようとしたぼくの営みも 
本当はけして穢れてはいなくて 
季節ごとに繰り返される花たちや鳥たち 
世界でいちばん美しいものたちと 
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