W.K.第六回「宇多田ヒカル『ULTRA BLUE』〜青空に沈む」/たもつ
じです。「Distance」も「DEEP REVER」も高度になっている(特にシングル曲を中心に)、でも、何か、詞も曲も大げさに肥大していって、それじゃあ、そういう方向に突き抜けているか、というと、何かそんな感じじゃなくて、結果として最後は既成の音楽の枠に収まってしまった、そんな印象。その一方で、アルバム曲はひたすら地味。「First Love」にあったような、スコーンとした解放感がなくて、2nd.も3rd.も辛気臭い。聴くのが何かの修行のように辛い。何回か聴けば慣れるかとも思いましたがまったく受け付けませんでした(「光」は大好きだけど)。
そんな感じで、宇多田ヒカルに対する私の期待値はかなり
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