W.K.第六回「宇多田ヒカル『ULTRA BLUE』〜青空に沈む」/たもつ
 
く状況がすべて、とも言い難い感じがします。
 ここで、一枚のアルバムが売れなかった理由をいろいろと分析するのことは、所詮は憶測の域を超えないので割愛します。と思いましたが、何故私がこの「ULTRA BLUE」を名盤としているかを考えるときに、何か、やっぱりちょっと触れたい。一般論としてではなく、私個人の好みの問題として少し話をさせていただきます。
 正直な話、アルバム「First Love」を聴いて衝撃を受けた私にしてみれば、「Distance」も「DEEP REVER」も、何かちょっと違った。悪くはない。寧ろ、楽曲もテクニックも高度なものになっている。でも、求めているものと違う。そんな感じで
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