夏の冷製サーモントラウトかいわれ大根添え/salco
 
していた寸三郎の眼前に現われたのは、悪夢そのものだった。
お汁は「マジか。ババアは消えろ」と罵倒され、ハチ公前で憤死する。
ところが死んでも寸三郎をあきらめ切れないお汁は、後を追って死んだ3万4千円の厚底靴イレギュラー・チョイス
を従え、夜な夜なLEDライトを手に寸三郎のワンルームへ通うのであった。

ポコ、ポコ、ポコ。草木も眠る丑三つ時、てんこ盛りイレギュラーの靴音が響く。ぐっすり眠る寸三郎の瞼を強烈な
光が射し貫く。
「?!☆■!」
「ねぇ〜ん。中でもいいのよ? 年齢的に」
「またお前か。失せろクソババア!」
「あ、間違えた。もう毎日安全日なの」
「来るな! あっち行け!
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