piacere/aria28thmoon
今日はそのゆっくり過ごす1時間がなんだかめんどくさくなって、それで1時間早く家を出て来てしまったのだ。
たったそれだけの理由で。
そして、開いてるわけないよなぁ、と思いながらも足が向くのはやっぱりこの部屋なのだった。
……と、当たり前のように準備室の明かりが灯されている。
先生、ほんとに早いなぁ……
いつものように(時計は1時間早い時間を指しているけれども)準備室のドアをこんこん、と叩く。
……ガシャ、
微妙な間とともに開く扉。
「おはようございます」
「……いや…………早過ぎだろう」
先生は素で驚いていた。
まぁ当たり前といえば当たり前だが、
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