シャボン玉/nick
ちーちゃん
そう呼ばれていた昔のわたし
まま、まま、楽しい夢をみたの。
やっと補助輪なしで乗れるようになったよ。
ねえ、花札かオセロしようよ。
お昼ごはんは、ラーメンがいい。
本の間に挟んでいた記憶
少しずつ少しずつ剥がれていった
拾った落ち葉にも
蝉の抜け殻にも
クリスマスの飾りにも
花弁が溜まった池のそばにも
どこにでもわたしは居た
走り回り、空を飛んだ
ぱぱ、ぱぱ、今日はおうちに帰るの。
車のそうじ、ちーちゃんもやる。
ねえ、公園でシャボン玉しようよ。
ごめんなさい。ごめんなさい。
何となく見つめてきたコンクリートの
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