現代ホラー映画 2011年 夏の10選/古月
」みたいな投げっぱなし感が逆に、鑑賞後10年とか経っても折に触れて思い出すような「正体不明の厭さ」に繋がるってわけなのですね。
なわけで、ジャック・ニコルソン大熱演の怒涛のクライマックスが終わっても、観客の頭には「で、あのシーンはなんだったの?」ていう疑問符が残りまくっている。そして、「やべえ、なにひとつ解決してねえ……」という『終わってなさ』がマジで気持ち悪い。
普通は物語の作法としてある程度の謎解きや背景の説明が行われて、このオーバールック・ホテルという存在についても一定の解決、論理や因果による解体がなされるべきなんだろうと思うけど、こと『シャイニング』においては、「オーバールック・ホテル
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