DESOLATION ROW(廃墟の街角)/……とある蛙
 
りの公民館
踊る踊るは楽しい老後
みんな知っている顔見知り
食事も豪華な活き作り
もちろん酒も一級品
踊れや踊れまだ昼は過ぎたばかり
日が沈むには早すぎる

鉛色の空は春先だというのに
海風に煽られた白い粉雪が燻り
数日前
突然盛り上がった黒い海面は
街の半数以上の人間と
大多数の建物と
一緒に暮らしていた犬猫と
一緒に

ぐわぁらんらんぐぁららん
ぐわぁらんらんらんぐわぁらんらん
くあらんくらんくらんくあらん
ごうやごやごうやこーほーこーほー
くあらんくらんくらんくあらん
こうやこうやこうやこーほーこーほー

そのまま濁流 渦を巻き
そのまま沖へ
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