チャリティ朗読会の夜/服部 剛
 
1部のトリの平本閣さんの朗読・ギターユニットは、廃墟の街での路上ライブを彷彿させるような、雰囲気を感じました。 
 平本さんの(残ったものを握り締め、それでも僕等は前進するのだ)という魂の叫びは、今夜も大変な状況の被災地の皆様の思いと重なるようで、また、それぞれの日常の物語を歩む詩の仲間の僕等をも励ましてくれる、素晴らしい朗読でした。 

 ゲストの後藤理絵さんは「動」と「静」のどちらの朗読もできる詩人ですが、今夜は「静」の朗読で、静かに語る詩の言葉から、緊張感を感じました。坂本九の「上を向いて歩こう」の歌詞等を引用しながら、今の状況にあう詩を選び、今夜の詩の夜の雰囲気をつくってくれまし
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