【批評祭参加作品】空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集/石川敬大
 
理としてこのように的確に描いています。


 体が大きなOくんは、話すのが苦手。
 それをカバーするように、いつも威圧的な態度で通してきました。
 けれど、それでは通用しなかったから、刑務所に来てしまった。
 そんなOくんのなかに、こんな言葉の結晶があったとは!
 みんなもびっくりして、ほめちぎりました。
 すると、Oくん、いままで足を開き、ふんぞり返っていたのが、
 姿勢がよくなって、やがて前のめりに体を乗りだし、
 みんなの言葉に耳を傾けるようになったのです。
 評価されること、共感してもらえること。
 それは、人間にとって、とても大切なことなのだと感じました。


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