【批評祭参加作品】主観という自家薬籠中の物/石川敬大
また美しい言葉遣いに語られる
ことによって、洗濯婦や、芸術家や、名もない感情の行き来や営
み、動物や、出来事の頰が、みるみるうちに誇らしげに、紅潮し
ているのです。そのいっさいが真っ黒な目の底に、ゆっくりとき
らめいています。ここは言葉。そして、観念の器官であります。
(略)
『像の目を焼いても焼いても』より
促進
わたしはあなたを知りたいと思う。あなたを知りまくりたいと
思う。知れるところまで知りつくしてこれ以上は色々が逃げ込む
余地のないところまで知りつくしたいと思ってしまう。あなたの
こと
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