永久ギターと星の猫/kawa
見えてきた――
なにか人為的なミスがあって、月が崩壊した
その四度目の余波を、中庭のようなところで迎える
白く明るい
少し遅れて、大気が揺れる
地面がふるえ、大木が折れ曲がっていく中で
僕は安らいでいる
白色だけの虹がいくつか、崩れながら、僕の後ろへ飛び去る
電波と磁波が無くなった証拠だ
しばらく田舎へ行くよう、病室の少女に、薦めようと思っている
*
夜のオープンカフェに、友人が集まっている。それぞれのテーブルの上には、小さなシャンデリアがきらきら輝いて、友人の顔は見えない。
近況報告をしあう。僕が『結構大変だ』というと、友人たちも『俺も大変だ』とい
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