永久ギターと星の猫/kawa
 
という。
 真向かいの席に座っていた、子どものときすごく仲の良かった友人が、『頑張ってるだけで偉いよ。俺は頑張ることもできない』という。
 そのうち、テーブルと椅子の間がゆっくりと伸びていって、話し難くなってきたので、場所を変えることにした。
 店を出ると、他の友人たちも、ぞろぞろ店を出てきた。ちょっと歩くと、真っ暗い湖が見えた。とても感じの良い所だ。
 歩道が凍っていて、つるつると滑り、歩き難い。
 ふと、空を見あげると、曇り空にいくつも切れ目があった。空にたくさんの窓が開いているみたいだ。そこにひとつずつ星が見える。湖で花火が上がる。それが空の窓に映って、幾十組もの星と花火が、天球上
[次のページ]
戻る   Point(1)