ヒューム「ベルグソンの芸術論」(4)/藤原 実
 
助けてやるだけでよい」と言い、その詩が隠喩へののめりこみによって、コトバの病いに陥っていってしまっていることを批判しています。

{引用=

「   苛烈がきざみこまれた路のうえに
    九月の病んだ太陽がうつる
    蟻のようにちいさなぼくたちの嫌悪が
    あなぐらのそこに這いこんでゆく
    黄昏れのほうへ むすうのあなぐらのほうへ
    ぼくたちの危惧とぼくたちの破局のほうへ
    太陽は落ちてゆくように視える


…よくワカル。しかし、ちっともオモシロクナイ。ここに非常に問題がある。この詩人は、批評家が非難するような、ひとりよがりのメタファー遊戯にふ
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