「虚喩」ってなんだろ/紙飛行機
たしが考えていたのはストレートな表現がまず最初にあって、次に直喩が生まれ、
その後に暗喩のような高度な比喩が生まれた。
そう考えていたんですが、どうも、そうじゃないらしい。
種明かしするとこういう考え方を詩人で評論家の吉本隆明が講演で語っているわけです。
古代人の日常会話はすべて暗喩だったと。
だから大昔の人たちには、現代人のストレートな物言いは通じないはずだと。
「きみの目は細い」といってもちんぷんかんぷんで、「きみの目は象だ」といったほうが通じる。
そういってます。
ま、ここまでならば「へーえ。そうなんだ」という驚きで済ませられるのですが、
つぎに吉本は決定的に重要な
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