わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 2/るか
期には、同時に、モダニズムの詩人た
ちと、さらにはプロレタリア詩人たちが存在していたことでしょう。既に
大正期に、「民衆詩派」、詩話会というグループが存在していましたが、
これがモダニズムとプロレタリアの二つの流れに分岐したとも見えてきま
す。実はこの二項対立は、現在にまで連綿と尾を引いていて、それが、湾
岸戦争のような歴史的出来事への詩の役割についても、また詩論上の見解
としても、対立の原点となっているように私には見えますです。
ですが、難しい経緯の解明は、本稿の目的ではなかった。
西脇順三郎の詩業の豊穣さに触れましょう。
彼の詩は、社会歴史のすべてを内包しようとい
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