寝言は役に立たなかった。/真島正人
とにかく人手が足りない、どうすればいいんだろうと頭を抱えていたところ、駄目もとでIさんに相談してみたら(僕は門前払いされると思っていた)、家に入れてくれて、きっちりと話を聴いてくれた。
そして、数日後の僕のやっている事業の会議にやってきてくれて、いろいろな意見を交わしてくれたのだった。
これまで、いくら頼み込んでも、なかなか会議にも人が集まらず、僕は途方にくれていた時期だった。
そんなふうにして、ほとんど何の関係も無いのに、やってきて、踏み入った意見と議論をしてくれた人は、ほかに誰もいなかった。
※
そんなきっかけで、距離が近まり、それからたびたび仕事の相談に乗ってくれて、仕事先
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