寝言は役に立たなかった。/真島正人
事先を紹介してくれたりもした。
今やっている仕事を立ち上げてからおよそ1年がたち、そろそろきっちりとした組織を立ち上げなければならない(これまでは借り物の組織のようなものだった)、という時期にさしかかり、以前から名のある何人かに副会長を依頼したが、逃げられてしまった。
いっそIさんに駄目もとで頼んでみようか、ということで、彼の家に頼みに行くと、先述のように、(最初はちょっと及び腰だったけど)引き受けてくれたのだった。
※
Iさんが死んだ日、バーに行ったのは、僕・Nさん・Kさん・Yさん・Hさんだけど、バーを出たIさんを見送ったのは僕で一人で、バーから彼の家は自転車で五分ほど。
実質
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