WE あるいは 接続の魔術/真島正人
よく飲め
そして分厚い本を
汗を流して読め
※
「どちらにも、共通する事柄は?」
と
ありふれた質問状が届く
そのときには神妙な顔で
「解けてひとつになりやすいこと」
と
答える
手にはもちろん、表面張力と
幾何学の専門書を
持つ
ずっと子供のころ
どこかの公園で
人を待っていることがあった
その人はブランコに乗って
すごいスピードで回転し
そのうちに
家に帰っていった
※
接続した先が
すべて同じ言葉を唱えるので
友人関係が怖くなり
逃げ出したというなら
それは半分は正しいし
半分は
誤解している
結局のところ研ぎ澄まし
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