独白-変態のうた-/只野亜峰
 
んだでよくわからないものに仕上がったわけでございます。そういった意味で言うのであればニュアンス的にはザ・タイマーズの「トカレフ」に近い出来栄えなのかもしれません。個人的にはホクホクな感じです。
 ただ、そもそも何かを表現しようなんていう人間は変態であってしかるべきだと僕は思ったりするのです。文学を志した人間なんていうのは大抵人間としてどこかしら欠落しているもので、太宰治なんていうのはその際たる存在ですし、宮沢賢治も生涯童貞だったなんて話が有名だったりします。絵にしろ文学にしろ歌にしろ欠落も逸脱もしていない一般人の書いたものなど何の面白みもないのです。そう云った欠落や逸脱を込めて隠しこむからこそ陳
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