ハイパーサマーミュージック/ブライアン
入れて、着々と準備が進められていくお祭りの様子を見ている。
次第にお祭りは活気を帯びてくる。近所の大人たちが集まりだし、ビールを片手に声を張り上げだす。屋台では鉄板に熱が入る。自家発電のモーターがそこらじゅうで唸りだす。焼きそばや焼きトウモロコシを買って腰を下ろして休んでいると、クラスの女の子グループを見つける。いつもと変わらないはずの顔は、いつもと違って見えた。浴衣を着ているわけでもないし、化粧をしているわけでもなかった。何か予想できないことが起きるかもしれない、と胸が高鳴る。女の子達が近づいてきて声をかける。はやいね、と。適当にうなずく男の子グループをよそに、ちょっと賽銭入れてくっから、と
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