中編小説 文芸誌ジョイントオーナーシップ・スペース 作 丸山 雅史/時間が蕩けるアインシュタイン
んな経験を積んで、日々創作する努力をすればお父さんが認められるような作品ができるかもしれない。だから、君の考えは正しいと思うよ。天才だって、世間に認知されてからもの凄い苦労をしていると思うんだ。始めは苦労しないだけで。自分の限界を感じて挫折する人だっている。酒や麻薬に溺れてさ。逆に君のように認められなくて、自殺を選ぶ人間だっている。僕の経験から言えば、結局は、人はいかに努力したかによって決まると思うよ。大抵は皆同じスタートラインに立っているんだから、挫折していく周りに惑わされずに、自分に合ったペースを見つけて、それに合わせて夢という名のゴールへ進めばいいんだ。なんだかありきたりな譬えを言ってしまっ
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