詩を読む2/地獄のペチカ
午後三時の空」に「サファイア」となる。「セイネン」の不可視から放出された、繊維は「僕」の眼前で「キラキラ」と光る。可視の世界。
現代の人間は情報の約80%を視力に頼っているらしい。見えることが存在をイコールで結ばせる。証明は光を照らすこと。照明と同義語になる。かつては、それでよかった。しかしいまや、見えることだけが正当性を帯びている。「セイネン」が脱け出そうとした意味が、その定義に疑問を呈しているのだ。証明と照明は全く違うものだ、と糾弾するメールが届く。
僕は目だけで呼吸できる気がした
「セイネン」が「ヒに 向かうが よろし」と皮肉混じりに吐露した言葉は「僕」の目
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