詩を読む2/地獄のペチカ
 
の目によって絶対的に肯定される。「僕」はまさしく重力に縛り付けられたまま、明日を見ようとする。不透明なもの、「セイ」の完全無欠の肯定。
 
 意味からの脱却を必要としない「僕」は、意味の重みの中で、意味に押しつぶされる未来を感じている。「僕」にスカイフィッシュは存在しないものに過ぎない。漂白された雑巾の断片もまた、存在を許されない。「僕」は重力に押さえつけられながら、前進する。その重みは「僕」を小さな一つのしみにしてしまうかもしれない。「僕」は白いノートの隅に描かれた一つの黒い点に過ぎないほどになってしまう。 目だけで呼吸する「僕」は、目で見ることのできないくらい、小さなシミでしかなくなってし
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