ジョプリン以降/salco
コブ
シ、なかんずく若干の音痴が否めないだけだ。スカースデール育ちでサラ・ローレンス出の才媛も、ネイションとしてのルーツは引っこ抜け
なかったという事らしい。しかし殊にロックという地平では、「歌唱力」など奈落に蹴り落とした方が良いのは言うまでもない。
ユニークで斬新という意味では、唯一無二の偉大なシンガーだと私は位置づけている。
次にはビリー・ホリディが来た。
20代、ある音楽評論家が心酔しており、誰が言ったか、「ビリーの歌を聴くと死にたくなる」との言葉が印象的だったので、“奇妙な果実”
を聴くべくベスト盤を買った。
全然死にたくならなかったが、鼻歌のように流しつつ前頭葉にバ
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