臨床詩作法 / ****'04/小野 一縷
を見抜ける 真の傍観者は今 何処へ行った?
雷轟でありたい
家畜を雷の蒼さで刺し殺し その燃える焔で
夜空に描かれた星座図を照らし 徴 言葉を見つけ出す
家畜 殺される為の仕組みの中に 生まれた
否 そんな風に 育った 家畜の死は
ただ沢山の 仲間の死の順序を早めるだけ
もう一度 もう何度も 何千回も この生を繰り返す
誰かとぼくの関係も 何度も 離れては寄る 波のように無限に
一度も その規則に 逆らえないまま
今 今のみ操作可能 この一瞬は永遠に繰り返す
永遠に程近い周期の 時間は円 やがて 戻ってくる
ここに
詩を書かずには いられない
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