臨床詩作法 / ****'04/小野 一縷
 
く針のように射してくる 光に向かって
眠りから 長い時間をかけて 目覚めてゆくように滲入する

胸が 熱に罅割れ 八方向に 裂けた
胸に太陽が灯ったんだ

天国と地獄の間で 天使が煙草を吸う
それを真似るには ここは恰好の場所 甘い煙草を 吸う

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2004/03/05(Fri) 00:42  物質N 0.3mg投与

ラジオノイズの中 心地好いざらつき 皮膚がじりじりと
焼け付く痛みで 甘く震える

真直ぐ 吐き出される煙の糸 何本も 重なっては互いを解き合う

自分自身の 宿命を全うする能力を 意志を今 どれくらい
持っているのだろう そして
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