虚の場所、詩という核/るか
加速させ
産み落とす
此岸では 肉と草ばかりが 微かに震え、
真夏の一刻
(傾斜する光、)
息、横臥して
隠微な 草叢の なかで、
神話の柩は 開いた、
横たわる 白い横顔、あかい唇
また一人、去っていく者の、堅い靴音。
その時刻、
慰霊すべき霊を 魂は 持ちえていた か。
慎重に、計測せよ。
虚の場所を いろどる けしの花の匂い へ
周到に 警戒を 。
ほさな、ほさな。
(真空の 密室では、)
肉片は 断片化を 反復し、
痙攣する、いくつもの魂 が、たえがたい虚を、白い歯を モニターに 相互映写する。
「主題
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