渋谷HMV閉店に寄せて〜ロングゴーン&ロンサムブルー/真島正人
 
作品が入荷されているということが良くあった。
インターネットがなかった時代の話である。
あるアーティストの、他の作品にどんなものがあるのかを調べる事が、困難だった時代の話である。
中学生の僕は、うれしくてたまらなかった。
店員の誰かが、僕の欲求を知っていて、まるで道案内してくれているような気分がしたのだ。
HMVへの愛着は、この体験によって培われたといって過言ではない。



そういえば、日本のロックにはほぼ興味がなかったのだが、その頃、店内イベントで、カーネーションがやってきてミニライブをして、それにはずいぶんと衝撃を受けた覚えがある。



高校
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