こっぽう/竜門勇気
すよ。
そんなこんなでチンケな貴様らが育て上げた未来への芽とでも言うべきその男は俺を倒します。自ら修行の果てに編み出した骨法奥義で。
でもその奥義は実は俺が追い求めていた形意拳の奥義と瓜二つ。その偶然に驚き、一瞬の油断が生まれてしまう。その隙を貴様らのヒーローは見逃さず、俺は胸を貫かれる。
血しぶきに煙るビルの屋上。己の傲慢を悔いながらそれでも立ち上がると、俺の愛する人が抱きしめてくれるんですよ。
ばかな、どうして。
消えいく命の光はもっとも強く思う人に寄り添うのだ・・・
お前、そのためにその技を、奥義を極めたのか・・・?
そのとき俺の体はもういくばくも無く、月日
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