失恋に溺れて/チアーヌ
 
ながら言った。
「え?」
 わたしが思わず聞き返すと、
「もっとひどいことになっているんじゃないかと、心配していたのよ。でも、部屋もそれほど散らかっていないし、ここで気持ちよく暮らしているようね。顔色もまぁまぁいいみたい」
「そう、ですか」
「詳しいことはわたしもよく知らないし興味もないけど。今回みたいなことって、あなたくらいの年齢のときには、一度くらいはあることよね。わたしにだって身に覚えが無い訳じゃないわ。だから、あまり気にしない方がいいわ。もう落ち着いたのなら、忘れてしまいなさい」
 小早川さんに話したことは無かったけれど、やはりすべてを知っていたのだと思った。わたしは何も言えず
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