失恋に溺れて/チアーヌ
 
いで欲しいと言って来た。
 惨めだった。本当に惨めだった。 
 しばらくして、わたしはやっと落ち着きを取り戻した。その後、わたしは一時期、かなり熱心に仕事に打ち込んだ。
 ちょうど、大きな仕事も抱えていた。わたしが企画し進めていた計画は、滞り無く実現された。
 全国の主要都市で開かれる、ヨーロッパのオーケストラの公演。
 新進気鋭の指揮者による冠公演だった。演奏は素晴らしく、評判も良かった。企画は大成功だった。
 それらの後処理も含めすべてが済んだとき、わたしはふと気がついたのだった。
 自分が空っぽになってしまっていることを。
 燃え尽きるってこんな感じなのか、とわたしは変に感心
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